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パチンコと原作の幸せな関係! アニメ版権だらけの業界を考察!!【パチンコマネーの行方】

パチンコと原作の幸せな関係! アニメ版権だらけの業界を考察!!【パチンコマネーの行方】

今やパチンコ&パチスロ機の半数近くがアニメ版権となっている昨今。この流れを作った要因として有名なのは、2004年12月に導入された『CR新世紀エヴァンゲリオン』の存在でしょう。当時のパチンコ新機能「突然確変」を「暴走モード」として再現した「SF」スペックが予想以上の大ヒット! この機種の登場を分岐点に2010年代以降、アニメ版権機種が爆増しました。

ここではアニメ業界とパチンコ業界の興味深い関係に焦点を当て、多くのアニメ版権がなぜパチンコに適応されるのかについて掘り下げていきます。

アニメ業界から見た利点

1990年代末から2000年代初頭にかけ、少子化や自主規制の強化、製作費の高騰など複数の要因により、アニメの視聴率は低下しました。これによりアニメは深夜枠へと移行し、より大人向けのアニメが増加。製作資金の不足を補うために、製作委員会方式が採用されるようになりました。

まさにこの時期、パチンコ業界はアニメコンテンツを採用し始め、アニメ業界に新たな資金源を提供しました。アニメ業界にとっては、ライセンス料からの収入が大きく、特にアニメ制作のコストが高いことを考えると、この収入は重要です。一説には人気ライトノベル『涼宮ハルヒの憂鬱』はSANKYOがパチンコ・パチスロ化し、10億円もの版権使用料が発生したとの噂が。そして、人気漫画『聖闘士星矢』は三洋がパチンコ・パチスロ化されているが、その版権使用料は15億円だと言われています。

さらに、パチンコ店による広範な宣伝は広告としても機能します。パチンコをプレイした人が原作に手を出すリバイバル効果も侮れません。

この関係はアニメファンにも広く知られており、パチンコとアニメの関係はますます密接になっていきます。

パチンコ業界から見た利点

パチンコ業界にとっても、既にストーリー構造とキャラクターベースが確立されているアニメコンテンツを使用することは利点が多いようです。完成された映像を使用することで、コンテンツ制作にかかる時間とリソースを節約可能。特に戦闘シーンがある作品は映えるため重宝されます。逆に日常系アニメのパチンコ&パチスロが少ないのはそのためでしょう。

また、著名な芸能人や映画&ドラマをタイアップするのは事務所の許可取りが難しく、アニメに比べてライセンス料もかかるという事情も。一昔前に比べ芸能人タイアップ機種は年々見かけなくなっていますね。2007年導入の『CRF倖田來未』は、当時かなり話題になりました。パチンコホールの女性客が一時的に増えた印象もありますが、今は女性客への訴求もアニメ機種の方が上でしょう!

パチンコによる原作の補完がアツい!

お互いの利害が完全に一致したことで増加したアニメ版権機種。当初はアニメ内の映像をそのまま垂れ流すような省エネ演出も多かった印象ですが、年々完成度が上昇。パチンコやパチスロ機でしか見ることが出来ない、オリジナル展開が映像化されることが当たり前となっていきます。

例えば人気作として多数のパチンコが登場しているルパン三世シリーズでは、2008年導入の『CRルパン三世ルピナスタワーのダイヤを狙え』あたりから、演出のすべてを完全新規アニメの書き下ろしに。通常時から大当りラウンド中まで、同一のストーリーが展開される構造になっています。最近では『Pゴジラ対エヴァンゲリオン』などは、映像化そのものが初で話題になりました。

また、2017年導入の『CRぱちんこ魔法少女まどか☆マギカ』では、原作のショッキングなシーンである「マミられる(※)」ことを回避して大当りする演出を搭載。アニメとは異なる世界線で、ファンが見たかった映像を実現してくれています。その他にも2021年導入の『パチスロAngel Beats!』では、作中ロックバンドの「Girls Dead Monster」の新曲が収録されているなど、映像以外の新規コンテンツがお披露目されることも!

一方、近年の世界的な日本アニメ人気の影響で、アニメ制作会社が多忙に。パチンコ関連の仕事を請けてもらいにくくなるという弊害が出始めているそうですね。

いずれにしろ、双方の業界の好循環で日本アニメがこの先も繁栄してくれればファンとしても嬉しい限りです!


※テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』第3話で、巴マミが敵の魔女に頭を丸かじりされて死ぬシーンに由来する造語。

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